アラフィフ、大学院生活を楽しんでみる

中年クライシス真っ只中の社会人大学院生。現在博士課程1年目。自閉症とコミュニケーションについて研究中。転勤族家族なので、日本中がホームタウンのつもり。仕事はパートタイムで、消費生活系相談員してます。コメント大歓迎です。

プロの視点は、すごく高い位置にあるのでした~社会人大学院生活にて~

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頭の煮えそうな社会人博士課程生活、息も絶え絶えながらも無事2か月目に入っております。

 

講義を聞いているだけの、優雅な大学院生活と思うなかれ。たまにレポート提出が課せられることもあります。

 

先日も一本出したのですが、なんと今日、准教授先生よりお返事が返ってきました。先生のお返事にあった言葉が「むむむ、さすがに大学教員はすごい」と思いましたので、今日は私なりに考えてみたことを書いてみたいと思います。

 

どんな生活にも役立つのは、外部助言システムの構築です

私の所属している院は、医学と教育と心理学をミックスさせて、幅広い視野を持った小児発達学の専門家を養成する目的があります。教えてくださる先生も、このことを念頭に置かれて集められた各界の腕利きの先生方です。

 

基本は連合の五大学の先生方ですが、旧知の他大学の先生方や独立した病院の医師の先生方などが招集されており、話される内容がとても面白いのです。一つのことをいろんな方面から見ることが出来ることは、すごいことです。学んでいて、とても理解が早くなるのを実感しています。

 

例えばね、リンゴを一個暗いお部屋の机の上に置いて、懐中電灯で照らすとしましょう。そうすると光の当たった所は良く見えますが、ほとんどは暗闇の中ですよね。見えてはいるのですが、見えない部分が多いのです。ところが天井の電燈(シーリングライト)をつけると、どうなります?いろんな方向からの反射光もあって、ほぼ全体的にリンゴを見ることが出来ます。

 

おそらくこの、全体を見る力があるとないとでは、これから先の勉強に大きな差が出来てくるのだろうと思います。人間ね、手探りで道を探しているときはとても不安。でも通いなれた道なら、目的地までの全体像が頭に入っているので、気楽です。同じことを今、構築しているのだと思います。

 

そういう、「見渡す力」について熟知している先生方と、メールをやり取りすると、驚くことに出会います。先生方ね、私のようなもの(学生)の意見や文章も、もちろん指導するというお立場からですが、きっちり読み込んでお返事下さるのです。自分以外の人間が自分の専門分野を眺めたときに、どうやってそれを言語化してくるかに興味津々でいらっしゃるようです。どれだけ自分が語ったことが理解され、その人の中でこなされているかにフォーカスされてます。

 

今日帰ってきたお返事も、まさにそうでした。私自身は先生のおっしゃった内容を、そのまま言語化してお伝えしたつもりだったのですが、先生からすると気づきがあったようです。人の言葉って、同じものを見ていても違う表現をするのだなと言うことがよくわかりました。先生は私の書いたものを、面白がってくださったようです。

 

先生は外部の病院等にコンサルテーションで入られるなど、数多くの現場を見てらっしゃるので、どうやったら「現場が上手く回るのか」を熟知してらっしゃいます。実力のある先生ですし、多分学部の学生さん達にもかなり人気の先生だろうなと思います。

 

その先生がおっしゃるにはね、人は自分に関することの意思決定は感情の起伏や視野の狭さでどうしても間違いやすくなってしまう。だからこそ、先生ご自身、必ず人に自分の意志決定の際は助言を求めるようにしているとおっしゃってました。

 

そのために、普段から「自分以外のプロの人の意見を聞けるシステムを構築しておく」のだとか。自分の視点て、やっぱり懐中電灯レベルなんです。めいっぱい照らしているようで、一部しか見てないのです。そこへ外部の何人かでも懐中電灯で同じリンゴを照らしてくれれば、見えてくる範囲ががらりと変わりますものね。

 

これ大事です。私も本当にそう思います。視点をできるだけ宇宙レベルに引き上げられれば、それはもうラッキーなのですが、まあ人間ですからそんなことは出来ません。だとしたら、自分以外の人間力をガンガン使っていくことが、早道ですものね。

 

さて、また明日も2時間講義が予定されております。明日はどんなハイパーレベルの視点に出会えるか、楽しみです。では皆さま、私は今日も煮え煮えの頭でお布団にもぐりこみます。おやすみなさい、良い夢を。