成功した人が使っている、思考の3ステップとは
この一か月、教授陣から徹底して言われ続けていることがあります。教授たちのいう思考の流れと、私がお手本してきた「主婦から起業していった人」の生き方と、とても共通する部分があるなと、最近気がつきました。
今日は、その成功していった人が使い続けている思考の流れ、思考の3ステップに考えてみたいと思います。
思考停止に陥らないこと
4月の間、大学院の必修科目である「生命倫理学」を集中講義の形で受講しています。選択科目である他の6つの授業も、平行して行われています。日によっては、朝、相談業務の職場へ行き、昼からは次の場所で発達支援スタッフとして経験を積ませてもらい、日没が近づいたころ大学院目指して河岸段丘を自転車で駆け上がります。
自分が受講生として授業を取っていて、本当に頭を抱えてしまうことが一つあります。むろん中年の体力低下も問題ですが、それ以上に困ったことがあります。なにも考えることもなく、流されるまま人生を送った時期が極端に長い私ですので、院の同学年の他の皆さんと圧倒的に違う部分があるのです。問いが立てられないのです。
どういう言ことかといいますとね。どの授業を聞いても、本当に面白くて興味深くて、「ふ~ん、すごいなあ、そうなのか~、うわ~鳥肌!」で1時間半過ぎてしまいます。これがとてもネック。学問の世界は、いかに「問いを立てられるか」が勝負なのです。
教授陣に「意見はありませんか、疑問はありませんか?」と聞かれたときに、私はただただ圧倒されていて言葉がありません。言葉が出てこないということは、つまり、思考が出来ていないということ。頭に落とし込んでいないということ。私の目の前にある頭の中身を映し出す鏡は、美しいまでに真っ白という状態なのです。(美しければいいという問題ではなく、空白であることが問題なのです)
地あたまが劣っているからと言われれば、そうですが。でも劣っているからダメなんだと考えてしまっては、まさに思考停止の恥の上塗り。仕方ないで済ませてしまっては、この学問の世界で生きている意味がありません。
ではどうするのか。これから、トコトン思考を巡らせる訓練をすればよいのです!
1 〇問いを立てる
2 〇応答する。ないしは、可能な選択肢を示す
3 〇自他の応答について、吟味する。選択肢の根拠について検証する
倫理学的に考えることの基本でもあります。
いかにこの3つのステップを実践し、身につけるか。これから半年から一年かけて、私が何としてでも体に染み込ませたいことなのです。
こう書くと、アナタには見えてきましたよね。この3つのステップ、きちんと出来ている人はたくさんいます。
私が敬愛する方々は、この一連の流れが出来ているから、成功しているのです。そういう方々は、「疑問に思う、解明したい解決したい問題を見つける」ことがとても上手です。いつもいつも、考えています。
そして、自分なりに「こうではないかな」とアイデアをだし、そのアイデアに基づいてきちんと社会と整合性があるか、検証しています。本当は、主婦業を心から楽しんでトコトンやっている人は、この3つのステップ日常的に使いこなしているのです。ただ私は、残念ながらそれをやってこなかったので、今お手上げ状態だということなのです。主婦だからどうのではなく、実は真逆。主婦業は実際すごい仕事であり、思考の訓練の場所なのです。ただ私の生き方が流されっぱなしだったからということです。
お料理なら、自分のやっていることをもっと簡単なステップにできないか問いを立てます。そして自分なりに、手順やレシピを考案して(これが応答)、試作してみます。試作が検証でもありますから。
お掃除でも同じこと。自分がやっていることがなにか時間かかりすぎたり、きれいにスムーズに行えないときは、洗剤や道具を変えてみたり、手順を入れ替えてみたりすることで3つのステップが完成されていきます。
どの分野でも、起業でも主婦業でも、教育の場だろうがなんだろうが、「問いを立てる」をまずやっていけばいいのです。知りたいと思うことがあって初めて、知ることが出来るのです。
やってみたいと思うことがあって初めて、行動に移すことが出来るのです。
美しい若葉の季節がやってきました。せっかくの気候のよい時期ですもの、体も楽な今を使って「問いを立てる訓練」をやってみるのは、とてもお勧めです。
私もぼけらっと人生を過ごすのではなくて、まずは目と耳をがっと開いて、「どこに不具合があるのか、あるいはないのか。上手くいっているのか、改善点はどこなのか」を、小さな日常の場から拾い上げる訓練をしてみようと思います。
さあて今日は英文論文を2本読む予定ではあるのですが、その前にせっかくだから頭を使ってキッチンの掃除をしてみようかな。いつもなにも考えずに立っている自分の居場所ですら、実際にはたくさんの「問い」が転がっているように思います。