アラフィフ、大学院生活を楽しんでみる

中年クライシス真っ只中の社会人大学院生。現在博士課程1年目。自閉症とコミュニケーションについて研究中。転勤族家族なので、日本中がホームタウンのつもり。仕事はパートタイムで、消費生活系相談員してます。コメント大歓迎です。

自分の運命の人って誰? 実はココをチェックするとよくわかります

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自分の人生をとことん生きてみたいときに、どんな人が力になってくれるか知っているといいですよね。

 

自分にとってこの人ははもしかしたら運命の人かもしれない。でも違うかもしれないと思う時に、私なりのチェック方法があります。

 

今日はそのチェック方法について、お話してみようと思います。

 

ふとしたことで、同じリズムを感じる人は期待大

運命の人とひとくくりに言いましても、恋愛関係だけではないと私は思います。自分の人生を変えるほどの力強さを持った人は、誰にも必ず存在します。自分自身を振り返ってもそう感じます。運命を告げに来る人は、人生のいろんな時期にふと現れて、その時点で私を確実に次のステップへ押し上げてくれたように思います。

 

普段はまったくふつうの友人ですが、ある時「運命の人だったのだ」と感じる瞬間があります。その人が運命の何かカギを握っていて、私にそのカギを手渡たそうとしてくれているときはを、見逃してはいけません。そういう「この時」というものをきちんと捉まえられると、良いですよね。

 

私の勝手な想像ではありますが、運命の人は、絶対条件があるように思います。そういう人は、なぜかある時期、同じリズムで動きが重なるようなことが頻繁に起こります。行きつけのショップでよく出会ったり、えっと思うような場所で出会ったりもそうですし。

 

全く違う場所で何の接点もなく暮らしていた人なのに、同じ分野に興味を持っていたりで勉強会でよく会うようになったりも、その一種のような気がします。

 

私の場合、手帳仲間の人々はやっぱり時空がくれた大事な人達なのだろうと思います。仲間がいたからこそ、専業主婦から出発して起業してもこれたのです。そしてその道の途中で、人生をかけて学びたいことに出会い、結果大学院という道を選んでこれたのです。同じリズムで語らう仲間がいたから、できたことだと思うのです。

 

歩くスピードが何となく一緒というのも、かなり分かりやすいシグナルのような気がします。歩くことって、体全体を使ってある一定のリズムをキープして行動することなのです。普通に歩くことが出来る人は難なくやっているように思いますが、歩くって実はすごいことなんですよ。歩き方が見せてくれる(教えてくれる)情報は、莫大です。そこに違和感がないということは、大きな意味を持つのだと思います。

 

歩くスピードが似通っている人とは、呼吸のスピードが似ていたり、笑うタイミングが一緒だったりすることが多いような気がします。やはりなんらかリズムが共通してくると、居心地の良さを感じるのでしょう。居心地よい関係の中に、なにか「この部分のこの人の考え方は、良い」と思うことがあれば、間違いなく運命の人だと思うのです。

 

若い頃の私は、火のように燃えるアツい人間関係に憧れました。でもこの年になって30年ぐらい分を振り返ってみると、結局本当の意味で私の人生を導いてくれたのは、穏やかにでもびしっと一緒にリズムを取ってくれる人でした。まあこういうことは、年取って初めて見えてくることでしょうから、年取ってよかったなと思うことの一つでもあります。うふふ。

 

なにかふと心が寂しくなって、誰かとアクセスしたいなと思ったときには、一度このリズムが共通する人の話を思い出してみてください。会いたいときに何となく無理なく会えるのは大きな意味を持ちます。そしてこの時代がとってもいいなと思うことの一つに、実際会わなくても、リズムが妙に一致してる人って、ネットの中で会話できたりもします。会わなくても友、会えなくてもアナタこそ私の運命の人だと思う人、やっぱりいます。(え? 私のこと! と思ったアナタ、ハイそうです )

 

 

会えなくても、その人と一緒に歩いている自分を想像して、なにかリズム同じ気がすると思ったらぜひその関係大切にしてください。そして今この瞬間を感じてください。過去ではなくまだ来ていない遠い未来でもなく、今リズムを感じることで、見えてくる世界も景色も変わると思いますよ。

 

そしてね。人だけでなくて、自分自身が自分にとっていつも運命の仲間であることが大事です。どうにも調子取れないときは、思い切って休むことです。私もせっかくの連休ですもの、出来る限り自分をいたわってゆっくりしようと思います。

 

自分のリズムが整っていれば、必ず同じ調子を取れる大事な人が、時期ぴったりにワタシを見つけてくれると思います。そしてまた、新しいドアを開けに行こうと思います。

夫婦喧嘩をゼロに近づける、ある説得力のある話し方のこと

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アナタの周りに、すばらしく説得力のある話をする方いませんか。そういう人の話し方を一部でも真似すると、とてもおどろく効果があります。そうなのです、家族のいさかいや夫婦喧嘩が激減します。

 

今日お話しするのは、人が素直にこちらの話を聞いてくれるための話術のお話です。私が参考にさせてもらっている、ある凄腕相談員さんのお話です。

 

誰もが瞬時に脱帽する、ある相談員さんの話

私が相談業務を始めたころ、とてもお手本にした方がいます。その方の電話対応たるやアッパレなのです。あまりにも鮮やかに話をまとめるので、どこが自分と違うのかじっくり観察してみたことがあります。

 

凄腕相談員さんが電話を取るとします。込み入ったお話のようで、20分かかっていました。会話なので、どちらかがしゃべるときは、どちらかは相槌程度でお話を聞いています。

 

この相談員さん、とてもお話が上手です。ということは20分のうちこの方がしゃべる時間が長いと思うでしょ。ところがざっと時間を計測してみたとすると、相手が15分強、相談員さんは5分弱ぐらいの割合なのです。そんなに話していないのに、なぜかいつも「あなたのお話は本当に上手ですね」と言われるらしいのです。面白いですね。

 

とても物腰の柔らかい方です。コワモテな話し方をする人には負けてしまいそうなイメージなのですが、まったく負けません。なぜいつも圧勝するのかを先日お聞きしました。相談員さん曰く「絶対に許可できないことは、客観的基準を示して出来ないと伝える」からだとおっしゃるのです。まずは手の内を明かすからだとおっしゃるのです。どういうことなのか、私なりに考えてみました。

 

手の内を明かすということはたぶん、「会社としての基準や法律」などをまず明確に伝えるということなのだろうと思います。こういう基準があるからその方式に従って話を進めましょうと言われると、日本文化圏に育った人はわりと了解してくれやすいとのこと。守るべき最低ラインがわかっていると、誰にとっても楽なんだそうです。

 

あと、私がその方の対応を聞いていて思うのは、「私がアナタの話を判断して、指示してあげるから」という感じがゼロなのです。「きちんとした基準があるので、それに沿ってお話を聞きました。この基準に照らし合わせてみると、取るべき選択肢は3つあります。3つお伝えしておきますので、その中でどれを選ばれても良いと思いますよ」というように話が流れていきます。

 

なるほどなと思いました。選択肢は相談員さんが示していますが、どれをチョイスするのかは電話をかけてきた方の意志次第です。電話の向こうの方もここで、ぐっと満足度が高くなるのだと思います。決めつけられた感じはなしの上に、自分がハンドリングしている気がしてくるからです。

 

柔らかい物腰にも秘密がありそうです。敬語がぴたっとこの方にくっついて出てくる感じです。普段使いの言葉も相談員さん優しくて優雅です。一緒に会話していると、こちら側を丁寧に扱ってもらっている感じがします。この「丁寧に扱ってもらっている、聞いてもらっている」感じが、効くのでしょう。

 

やはり、困りごとを抱えている方は、実際困っているからこそ些細なことでいらだってしまいがちなのだそうです。でも、非言語的な部分(声のトーンやスピード)で相手をイラつかせずに済むから、より言葉に集中してもらいやすいのでしょうね。

 

私もいろいろ相談員さんのやっていることで気がついたことをメモしておいて、連れ合い君相手に練習してみることがあります。この実験をするようになってから、本当に夫婦喧嘩が減りました。特に、「こちら側が選択肢をある程度用意しておいて、連れ合い君に選んでもらう」方法を取るようになってから、減り具合が顕著です。

 

どの選択肢もね、自分が相手の心情に十分配慮して譲ったとしても、自分の取り分がちゃんとイーブンになるように設計するのです。感覚としては、ドーナツ半分この感覚ですね。私も連れ合い君も食べることを楽しみにしている状態です。だから取り分ゼロだと悲しいですし、逆に私が100%食べてしまうと胸やけしてしまいます。胸やけ以上に、食べ物の恨みは怖いのです。恨まれてその後の人生を生きるのはごめんです。私が上手に半分にして差し出したモノを、連れ合い君が自分がこれと思う方を選ぶという形になるのです。そうすると、不平が出ません。私も気をつけますし。

 

最後に自分で選んだ感があると、やはり満足度高いのだなと思います。

 

そういえばこの手法を使うようになってから、私自身もイラつき度が減りました。どんなことでも、「私が示している。選んでいる」という実感があるからだと思います。自分が手にできる選択肢の中で、ベストを選ぼうとすることが本当に大切なのですね。

 

人間を長くやっていますと、毎回ベストを選べるわけではありません。でも「ベストを選ぼうと考える」ことは、必ず自分を助けてくれるのだと思います。

 

楽しそうに行動する、ベストを選ぼうと努力する。この二つのことを少しだけ毎日実行していくと、とても人生変わりますよ。簡単なことですが、素晴らしく人生を変えますので、ぜひ心の片隅に置いておいてくださいね。

夫が私の言うことをなぜかOKしてくれる、驚きの交渉術

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先日、ハーバード流交渉術の本をご紹介しました。私が夫に使った交渉術が、このご本に書かれていることにぴったりだった部分があり、今日はそのお話をしようと思います。世の東西を問わず、成功する交渉のキモは同じのようです。

 

私が単独で海外にまで勉強に行けたのは、連れ合い君と交渉して、100%うんと言ってもらえたからです。でも以前の私は、交渉はすべて決裂でした。「だめだ絶対」と言われて却下されることばかりだったのです。それがなぜあの時あんなにすんなりとyesと言ってもらえたのでしょうか。

 

ヒミツは、ラウンドテーブルの技法だったのです。

 

魔法は、ラウンドテーブルの技法を使うこと

我が家はお散歩大好きな一家です。特に連れ合い君はハイキングが大好きで、陽気が安定している時期はいつもお山へおにぎり背負って出かけます。

 

私は自分が起業したころから、家族との接触の密度を濃くしようと決めて行動しています。各地の主催者さんが企画してくださって講座を開くことが、増えた時期があったからです。家を空ける時間が長くなると、短時間で密度濃く仲良くすることで、帳尻合わせることが出来ますものね。

 

そのころから、不思議と私の言うことを連れ合い君がすんなりOK出してくれるようになりました。私の言っていることはおそらく、前とそんなに違わないと思います。

 

でも以前は、たとえそれがご近所でのPTAの夜のたった一回のお食事会でも、NOでした。それが今では、海外にまで一人で一週間ほど出かけても、そんなに夫婦仲悪化しません。どこに差があるのでしょうか?

 

それはね。今までの交渉と今の交渉では全く違う部分があるのです。アプローチの仕方なのです。ほんのちょっとしたことなのですが、大きく違うのが目線の方向です。

 

5年前の私は、自分がやりたい事が出来てくると、本当に「意を決して」玉砕覚悟で、真正面から連れ合い君に話を持ち掛けていました。状況目に見えますか。 

 

そうなんです、アナタにもその絵が見えたようですね。鬼のような必死の形相をした人が、何か言いたげに一直線に真ん前から近づいてくるわけですよ。

 

これ怖くありませんか! ええ、そんな必死な人が前からずんずん自分に近づいてきたら、必ず身構えますよね。この時点で交渉は失敗がほぼ9割がた決まっているようなものです。だって人間の心境として怖いことからは逃げたくなりますよね。

 

ましてや、連れ合い君は私が必死過ぎるので、「もしかしたらリュウコちゃんは僕のやっていることを気に入らなくて、責めるかもしれない」と、交渉の前に思っていたかもしれません。まあそういう時には、おおよそ私も「現状に大変不満だから改めたい」気持ちがあって、「これやりたいからやる! 異論は認めない」と言いに行っていたのではないかと思います。それではどうやってしても、決裂必死です。

 

これね、自分としては背水の陣状態ですのでその時はわかりにくいのですが、後々考えてみると納得いきますよ。夫と自分を入れ替えてみればよくわかります。私だって、夫がこわ~い顔をして真正面からやってきたら、とっとと逃げます。耳を両手でふさぎながら走って逃げます。

 

でも最近の交渉は違います。言いたいコトやりたい事があると、私はお天気のそこそこ良い日を選んで、連れ合い君をお散歩に連れ出します。真正面から顔を凝視するのではなく、斜め後ろから近づくわけです。そして、前方の美しい自然を見ながら、交渉を始めるというわけです。(あと、以前私の講座にご出席の方、どちらの耳にささやくのかお伝えしましたが、覚えていらっしゃいますか? これについては、また近いうちにブログアップしますが、ぜひ思い出して使ってください)

 

これだけでも、相手は緊張の度合いが減ります。体を固くしない状態でリラックスして話を聞くように仕向ければ、話をする前から、成功率を五分五分まで持ってくることが出来ます。

 

自分は相手にとって敵ではないと、態度で示しながら交渉するのです。人は自分のテリトリーにある味方を、あまり裏切りたくはありません。できたらその人の「ヒーローでありたい」と思うことが多いのです。

 

もちろん私も、「自分も、連れ合い君も、息子ちゃんも幸せになるための提案として、こういうことをやりたいのです」と伝えます。アナタにも長い人生を考えると、十分に利益があるから、私のやりたいことを応援してねと伝えるわけです。

 

 私の使った交渉方法、名付けてラウンドテーブル作戦です。自分と相手をテーブルの同じ側に座らせて、目の前には話すべき内容が書かれたホワイトボードがある状態。相手の顔をにらみつけることなく、達成したい目標を二人で見つめる方法です。

 

こういう「ハーバード流交渉術」について、これ以外にもとても詳しく書かれたご本が、先日ご紹介した必ず「望む結果」を引き出せる! ハーバード流交渉術のご本。

 このご本、とてもお勧めですよ。最近の私の読んだ本の中で、かなりのヒット作だと思います。113ページからの交渉の枠組みを広げる「アイデア会議」のところは、ぜひ早いうちに目を通しておいてください。使えます、この技の数々。

 

交渉術は使いこなせる人はやっぱりよいコミュニケーションを使えますし、その分、人生をお得なルートで歩けると思います。

 

是非一度、手に取ってお読みくださいね。そして、ぜひ私と一緒に、家族全員から応援されながらも、自分の好きなことをやる人になりましょう。

 

30年経っても、それはアナタを裏切らない

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学生に舞い戻って、約一か月。毎日がなかなかスリリングで、得られる経験も過ごす時間も、密度濃いなと思います。そういえば大人になって以降、こんなに毎日が鮮やかではなかった気がします。不思議ですね。

 

頭をフル回転させていることが、見える景色まで鮮明にさせているのでしょうか。この光あふれる時間の中でふと気がついたことがあり、今日はその気づきについてお話しようと思います。

 

30年経っても、人生の絶対の力になるもの

我が家は私が文系課目が大好きな人で、連れ合い君と息子君は理系選択した人。文系だけれども私はなぜか生物をこよなく愛し、男チームは「生物はさっぱりわからん。物理の方がむっちゃ簡単やん」とのたまう状態。

 

現在大学院で受けている講義の一部が高校生物分野の発展形というイメージなので、私としてはとてもとても楽しい日々なのです。

 

高校時代、生物はただ好きなだけだっただけで、受験で勝負に使えたわけでもないのです。ただ単に、好ましい教科だっただけ。

 

だからこそなんでしょう、結局30年も経ってまた細胞や遺伝子やらに再会して、楽しさだけが蘇ったというわけです。授業を受けることが楽しくてしかたない状態になったというわけです。

 

この気づきは、とてもとても大事なことを教えてくれます。そうなのです。勉強こそ「楽しくて仕方がない」状態でやるべきなのです。

 

強いられてやったものなど、何も将来につながらないばかりか、悪影響を残すかもしれません。その反対に、ただ知ることが楽しくて面白くてやることは、思いがけない長時間を経過した後になっても、これほどまでに人生を明るくしてくれる何かになるということなのです。

 

そしてね。もう一つ大事なことがあります。人は基礎知識があると、その分野の話をとてもスムーズに聞くことが出来るのです。

 

数年前に、記憶と教育の世界的権威であるトニー・ブザン先生から聞いた話です。彼は世界中のすべての子どもに「学ぶ楽しさ」を知ってほしくて、70を過ぎた今でも飛行機で飛び回る生活をされています。そんな偉大な先生が教えてくれたことがあります。「馴染みの分野を少しでも増やしておくこと」。

 

彼は言いました。「人は誰かが話している分野のことを、少しでも耳にしたことがあると、ああ! あの分野のことだな! 知ってる知ってる、自分にもわかると興味深く聞くことが出来る。だから子供向けの入門書を手に取って、どんどん読むと良い。馴染みの分野を増やしておくようにね」と。

 

自分のここ一か月の経験を考えると、本当に世界の偉人はいいこと言うなあと思います。その分野へのとっかかりが出来るだけの本当に初歩的な知識があるだけでも、先生や人の話を聞くことがとてもスムーズになる。

 

知識がゼロだと、やはり先生が話す絵が見えてこないのです。ところが、1でも2でもいい、小学生レベルの知識であったとしても、全体像がおぼろげながらに見える場所にくると、俄然、学ぶことが楽になるのです。

 

そしてね。10代のころ、青春時代のころ、20代前半ごろまでに心浮き立つ経験をした分野は、50近くなった今となっても、再会した瞬間に「ぱか~ん」と興味のドアが開くのです。楽しかった記憶が蘇った瞬間、すべての脳回線がONのスイッチを入れるのです。

 

30年たっても、快を覚えたことは、愉快なのです。愉快で楽しくて、嬉しいことだからこそ、脳は喜んで「さらに学びたい」と思うのだろうなと今更ながらに実感しています。

 

楽しかった思い出は、30年たっても決してアナタを裏切らない。もちろん大人になってから始めた趣味であっても、同じことだろうと思います。快のスイッチを入れよう。心をONの状態に持ってこよう。必ずそれは、自分の人生を照らす明かりになるから。

 

そしてね。思わぬご利益もありましたよ。

 

私が頭を煮え煮えしつつも大学院に通うことで、息子や息子と仲の良い友達が「お前の母ちゃんええなあ、最先端の研究ってなんやわからんけど、すごいな」って、ちらっと思ってるらしいのです。思春期なので大っぴらには親には言いませんがね。一流の先生から学ぶ楽しい世界を親が泳ぎ回ることで、息子達にそういう世界があるってことが伝わるのですから、一挙両得。

 

やはりね、楽しそうにしていることは、誰かが見ているのです。勉強なので、一から十全部楽しいかと言うとそれはもしかしたら難しいかもしれない。なにしろド中年なので気力体力暗記力は、見事に低下の一方なのですから、努力必須の状態ですもの。でもやっぱりそれでも、楽しそうに坂を大学院目指して駆け上がっていく親がいるというのは、良い影響に結びついていくのだろうと思います。

 

自分の若かったころの興味関心が、大人の自分を助け、そしてまた、これから未来を生きる子供たちへ何らかのメッセージを残していく。今日も心して「楽しそうにやる」時間を少しでも長く保とうと思います。あ、でもね息子に言わせると、英語論文は眉間にシワ寄せて読んでいるようです。ダメじゃ~ん私。今日はせめても笑って読むとしますか。

成功した人が使っている、思考の3ステップとは

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この一か月、教授陣から徹底して言われ続けていることがあります。教授たちのいう思考の流れと、私がお手本してきた「主婦から起業していった人」の生き方と、とても共通する部分があるなと、最近気がつきました。

 

今日は、その成功していった人が使い続けている思考の流れ、思考の3ステップに考えてみたいと思います。

 

思考停止に陥らないこと

4月の間、大学院の必修科目である「生命倫理学」を集中講義の形で受講しています。選択科目である他の6つの授業も、平行して行われています。日によっては、朝、相談業務の職場へ行き、昼からは次の場所で発達支援スタッフとして経験を積ませてもらい、日没が近づいたころ大学院目指して河岸段丘を自転車で駆け上がります。

 

自分が受講生として授業を取っていて、本当に頭を抱えてしまうことが一つあります。むろん中年の体力低下も問題ですが、それ以上に困ったことがあります。なにも考えることもなく、流されるまま人生を送った時期が極端に長い私ですので、院の同学年の他の皆さんと圧倒的に違う部分があるのです。問いが立てられないのです。

 

どういう言ことかといいますとね。どの授業を聞いても、本当に面白くて興味深くて、「ふ~ん、すごいなあ、そうなのか~、うわ~鳥肌!」で1時間半過ぎてしまいます。これがとてもネック。学問の世界は、いかに「問いを立てられるか」が勝負なのです。

 

教授陣に「意見はありませんか、疑問はありませんか?」と聞かれたときに、私はただただ圧倒されていて言葉がありません。言葉が出てこないということは、つまり、思考が出来ていないということ。頭に落とし込んでいないということ。私の目の前にある頭の中身を映し出す鏡は、美しいまでに真っ白という状態なのです。(美しければいいという問題ではなく、空白であることが問題なのです)

 

地あたまが劣っているからと言われれば、そうですが。でも劣っているからダメなんだと考えてしまっては、まさに思考停止の恥の上塗り。仕方ないで済ませてしまっては、この学問の世界で生きている意味がありません。

 

ではどうするのか。これから、トコトン思考を巡らせる訓練をすればよいのです!

 

1 〇問いを立てる

2 〇応答する。ないしは、可能な選択肢を示す

3 〇自他の応答について、吟味する。選択肢の根拠について検証する

倫理学的に考えることの基本でもあります。

いかにこの3つのステップを実践し、身につけるか。これから半年から一年かけて、私が何としてでも体に染み込ませたいことなのです。

 

こう書くと、アナタには見えてきましたよね。この3つのステップ、きちんと出来ている人はたくさんいます。

 

私が敬愛する方々は、この一連の流れが出来ているから、成功しているのです。そういう方々は、「疑問に思う、解明したい解決したい問題を見つける」ことがとても上手です。いつもいつも、考えています。

 

そして、自分なりに「こうではないかな」とアイデアをだし、そのアイデアに基づいてきちんと社会と整合性があるか、検証しています。本当は、主婦業を心から楽しんでトコトンやっている人は、この3つのステップ日常的に使いこなしているのです。ただ私は、残念ながらそれをやってこなかったので、今お手上げ状態だということなのです。主婦だからどうのではなく、実は真逆。主婦業は実際すごい仕事であり、思考の訓練の場所なのです。ただ私の生き方が流されっぱなしだったからということです。

 

お料理なら、自分のやっていることをもっと簡単なステップにできないか問いを立てます。そして自分なりに、手順やレシピを考案して(これが応答)、試作してみます。試作が検証でもありますから。

 

お掃除でも同じこと。自分がやっていることがなにか時間かかりすぎたり、きれいにスムーズに行えないときは、洗剤や道具を変えてみたり、手順を入れ替えてみたりすることで3つのステップが完成されていきます。

 

どの分野でも、起業でも主婦業でも、教育の場だろうがなんだろうが、「問いを立てる」をまずやっていけばいいのです。知りたいと思うことがあって初めて、知ることが出来るのです。

やってみたいと思うことがあって初めて、行動に移すことが出来るのです。

 

美しい若葉の季節がやってきました。せっかくの気候のよい時期ですもの、体も楽な今を使って「問いを立てる訓練」をやってみるのは、とてもお勧めです。

 

私もぼけらっと人生を過ごすのではなくて、まずは目と耳をがっと開いて、「どこに不具合があるのか、あるいはないのか。上手くいっているのか、改善点はどこなのか」を、小さな日常の場から拾い上げる訓練をしてみようと思います。

 

さあて今日は英文論文を2本読む予定ではあるのですが、その前にせっかくだから頭を使ってキッチンの掃除をしてみようかな。いつもなにも考えずに立っている自分の居場所ですら、実際にはたくさんの「問い」が転がっているように思います。

「笑顔の一つでも多い方へ」は、どこでも通用する思想でした

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昨夜は大学院の歓送迎会でした。あまりにもそこで見聞きした話が今まで生きてきた世界と違うので、驚くしかありません。そして驚愕した分、余計に楽しさを感じました。

 

本当に上には上がいて、果てしなく学びの道は遠くへ続くのだという印象です。

 

朝7時半の憂鬱

私の所属する大学院はとても変わったシステムで、センターが医学部キャンパスに設置されています。だから私も、毎日えっちらおっちら、医学棟へ通っているのです。

 

私の担当教官も、今年度からセンター専属の教授ということで、センターに移ってこられたのですが、そこでとても驚かれたことがあったそうです。

 

教授、普段からとても朝早く活動されていましてね。以前から私のところへくるメールはだいたい朝8時前でした。お聞きすると、朝7時半には研究室スタートされているとのことで、それだけでも脱帽の気持ちだったのです。

 

ところがです。教授、朝7時半に学校に来ると、すでに医学教育棟に近い駐車場は先客がわんさかだそうです。それで今日の歓送迎会でそのことを他の教授陣にお尋ねになっていたのです。

 

医学部の先生方、口々にこうおっしゃるのです。「外科は6時ごろには当たり前に動いてるよ」とか。「○○先生はいつもメールを5時半には出すよね」とか。夜も夜中まで、どの研究室も煌々と灯りがついてるにもかかわらずです。超人としか言いようがありません。

 

どの先生方もね、どれだけやってもやっぱり、研究には果てが見えないのだそうです。そしてこれだけやっても! 興味関心は尽きないともおっしゃいます。そういう人々が、日本の医学研究を引っ張って動いてるのです。研究のお話をしていただくときは皆さん「よくぞ聞いてくれました」状態で、にこにことお話になります。

 

授業を受けていても、先生方の並ではない生き方を実感します。

 

授業の数日前には、当日使うスライドがメール配信されてきますので、毎回プリントアウトして学校に持って行きます。毎時間7枚~10枚プリントアウトしているので、すでに買い置きの真新しいコピー用紙が半分以上消えました。プリンターのインクも一度入れ替えました。まあここまでは、当初の予想内でした。

 

驚きはこの先にあります。

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いくぶん不鮮明で申し訳ないのですが、この写真、私が講義中に使用している4色ボールペンです。パイロットのHI-TEC-C COLET-4という名前です。自分の好きなカラーを自由に組み合わせることが出来ます。4色装備なので、芯は少し細めではあります。

 

実はですね、このペン、授業が始まって1~2週間弱で、次々に色が使い果たされていくのです。先週は赤色が消えてしまいました。入れ替えても、また昨日使い果たしましたし。おそらく今日には、青と緑が無くなってしまいかねない状況です。

 

教授方、どの先生も一時間半しゃべりっぱなし。珠玉と言っていいほど、すごい内容ばかりなのです。最先端の研究の結果を続々織り込んでお話されます。

 

30年前に生物の授業でやったことと、基本は確かに同じなのですが、内容が濃いのです。プリントアウトした用紙に、必死で書いて描いての繰り返し。でもまさか、一週間ほどでボールペンのカラーインクが消えてしまうだなんてね。

 

でも今日、自己紹介のときにその話をしましたら、1学年上2学年上の方がたから、同意の声多数。「そうよ! わかるわ~」と。そして皆さん、だからこそここへ来たかいがあるとおっしゃるのです。聞く話見るスライド、どれも鳥肌ものだからと、本当に心から楽しそうに笑っている方多数です。

 

上には上がいて、果てしなくずっとずっと見上げ続けるのです。自分はその末端に全力でしがみついて、自分がやりたいと思ったことをトコトンやるしかないのです。でもね、そこに悲壮感は一切ないのです。

 

だってどの人も、「研究がやりたくて、にこにこしてる」のですから。この生き方こそ自分の人生と心定めている人の横にいることは、喜びが伝染していくということなのですからね。

 

ここにいる人たちは、「楽しそうにとことんやる」ことの達人だったのです。だったら私も、同じように楽しそうにうれしそうに、にこにこして、ペンの芯を何本入れ変えても笑いながらついて行けばいいのですものね。

 
上には上がいる。それは自分にとって「目指す人がいる」ということ。自分の目線が定まれば、動けるということ。やっぱり人を知ることは、人生を何倍も面白くさせるようです。

 

以前に手帳講座で私は、「迷ったら笑顔が一つでも多い方へ」とお話しました。やはりこの鉄則は、必ず自分を導き、自分を進歩させるでしょう。いずれの日にか必ず社会へ還元されていく何かになるかもしれません。でもそれ以上に、今自分がにっこり笑って行動することが、すでに周りを幸せにしているのです。

 

笑顔が一つでも私の周りに花開くように、まず今日、自分から笑顔で行動してみようと思います。

弁護士先生直伝の交渉力で、レベルアップしてみる(下)

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「夫にうんと言ってもらう交渉術」知りたいと思いませんか? 主婦が交渉力を身につけておくと、とても応用範囲が広いのでお勧めです。

 

近々、私がどうやって夫にyesと言ってもらったかのお話を書こうと思うのですが、まずはその前に、このご本をご紹介したいと思います。昨日お伝えした交渉力でレベルアップ(上)のよい説明になるので、気になる方はぜひ手に取ってご覧くださいね。

 

戦わずして、勝つ。だって戦わないからそもそも負けない

私の社会的経験値はそんなに多くはないのですが、それでもこれは大切だなと思うことがあります。自分の望みをかなえるために、相手を打ち負かす必要があることって、実はほとんどないのだなということなのです。

 

私ね、過去にはいろいろ「勝ちたい」気持ちがあったのだと思うのですよ。どうも私、自分では知らなかったのですが、すごく負けず嫌いなところがあるようなのです。夫君に対しても、彼に依存しながらも勝ちたいがあったのかなと思います。

 

そして面白いことに交渉事って、「勝ちたい」と思っていると、なぜか意にそわない結果を引き寄せてしまうことが多かったように思います。結局ね、私が圧勝を目指そうとすると相手も負けず嫌い魂に火がついてしまって、お互い0か100か、すべてを取るか全部失うかを繰り広げてしまうからなのでしょうね。

 

では勝てば官軍かというと、そうでもないのです。勝った、総取りだ、わが世の春だ! の後がまた大変なの。

 

だって、夫くんとは毎日毎日、顔を突き合わせて生活しています。基本、我が家は転勤族家族で、いつ何時会社から全く知らない土地へ行けって命令が出るかもわからない。そこでまた最初っから生活を立て直さなければなりません。

 

今では私は、基本どこの地方にも、ブログつながりで声をかけてくださる方がいて、何とか自分の心を保つことが出来るようにはなりましたが。それでも、小児科はどこ? 歯科はどうする? 子供の学校は! 電気水道引き落とし銀行全部入れ替えなどなど、夫と協力してやらないと日常生活すら破たんしかねないのです。

 

専業主婦のときは、全部やっていましたけれどもね。でも最近、大学院で心理療法の勉強をする過程で、自分のストレスをあぶり出すワークをしてみて気がつきました。この縁もゆかりもない場所への引っ越し作業、巨大なストレスを私に与えていたのです。

 

こういう家庭環境で、では夫と意思疎通ができないとどういうことになるかと言うと。最大の我が家の任務、子育てすら破たんです。夫を自分の最大の応援団にしておかなければ、私は自分の人生を全うすることが出来ません。なにも自分のやりたいことをやらず、ただ無為に生命のろうそくを短くしてしまうだけになってしまいます。

 

 

そしてね。主婦の日常行動って、あらゆることが実は「契約作業」です。交渉と言っても良いかもしれません。より良い人生をおくるために、相手との取引をずっとずっとやっているのです。

 

やはり、戦わずして勝つ方が良いです。戦争を仕掛けなければ、負けることはありません。交渉術こそ、主婦にとっての最大のパワーになるなと思うのはここです。だって、どんなことも負けないようになるからです。

 

そこで朗報。自分で望む結果を負けることなく引き出せるようになるために、とてもよい教本があるのです。

 

 必ず「望む結果」を引き出せる!

ハーバード流交渉術

ロジャーフィッシャー(著)

 

 ここに書かれている内容、とてもとても、面白いです。例えば本の中に、意見のすれ違いをどう解決していくのか、一番安上がりな方法について書かれています。何だと思います?

 

それは「あなたのお話を聞いていますよ、というアピール」と書かれています。人はね、形だけのやり取りはやはり満足いかなくて、しっかり相手が確認して聞いている姿勢をとるだけで「聞いてもらっている感」がアップするからです。相手が言っていることを確認するだけなので、決して同意しているわけではないのですが、とても相手に満足感を与える方法です。

 

このご本は、ハーバード大学の名誉教授が書かれた、かなり古典的な名著です。「Getting to Yes」という原題です。何冊も日本語訳は出ているようですが、私が読んだ本はとても訳がこなれていて、理解しやすいという印象です。

 

ハーバード流の交渉の4原則をしっかり理解できて、事例もわかりやすく、即座に自分の生活に照らし合わせて納得できるなというのが、私の感想です。私はこれ良いな! と思いましたし、いずれ子どもが成人になったころには彼にも手渡そうと思います。(読めと言って渡すと読まないですので、手渡すだけですが)だって、交渉術は、社会のあらゆる場面で使えますものね。

 

世界中のみんなが、交渉術を身につけて、全員でもれなく「良い結果を探す旅」を続けられたら、すごく幸せです。ぜひ一度お読みくださいね。

 

そして近いうちに、私が夫との話し合いに使った技で、とてもうまくいったことがあるのです。その交渉事は、この本を読むずっと以前の話ですが、この本に書いてあることと酷似していました。もしかして何らかの参考になるかもしれませんので、近いうちに書いてみようと思います。

 

では今日も元気に行ってきます。